料金編 - Amazon EC2(AWS) Amazon LinuxでWordPress運用
EC2でWordPressで構築したサイトを運用することになりました。さくらのVPSでLAMP環境の運用は何度もやっていたのですが、EC2で構築するのは初めてだったのでメモです。
Amazon EC2の料金体系~LAMP環境の構築までを書きたいと思います。
- Amazon EC2の料金について
- Amazon LinuxでLAMP環境の構築
- phpmyadminのインストール
- ec2-user以外のSSH接続アカウントの追加
EC2にWordPressでサイトを作ろう!と思ったときに気になるのがまずは料金じゃないでしょうか。さくらのレンタルサーバー等は、基本的に決められた月額料金を払えば、それ以上に費用がかかることはありませんが、Amazon EC2の料金体系は大きく4つの要素で決定されます。
それでは、これから各項目の詳細を見ていきたいと思います。
1.インスタンス使用量
インスタンスを作成する際に選択する
- リージョン(サーバーを置く場所)
- インスタンス・タイプ(サーバーのスペック)
- OSの種類
で料金が変わります。まずは料金を見積もる為に、
の4点を決めましょう。今回は下記で行きたいと思います。
日本を中心としたWebサービスなら、迷わずアジアパシフィック(東京)を選ぶのがいいかと思います。 (サーバーまでの物理的な距離も通信速度に多少なりとも関係するそうです)
今までCent OSとRed hatしか触ったことなかったんですが、WordPressを運用するだけなら、Amazon LinuxでもCentOSと同じ感じでyumを使ってLAMP環境構築できました。
●アジアパシフィック(東京)、m1.micro(最小スペック)、Amazon Linuxの場合のインスタンス使用量料金概算
インスタンス料金は1時間あたり、○◯ドルと料金が決まっているので、その金額を元に計算します。アジアパシフィック(東京)、m1.micro(最小スペック)、Amazon Linuxの場合の、1時間あたりのインスタンス料金は、0.027ドルです。(1ドル = 80円で計算)
$0.027/h ≒ \2.16/時間 1日 → \51.84 1ヶ月 → \1,555
となり、インスタンス使用量は月額\1,555となります。
2.データ転送量
データ転送には
・WinSCPなどでデータをサーバにアップロードする ・ユーザーからのレスポンスを受ける
などの 「受信(イン)」と
・ユーザーからのレスポンスに対し、Webページの情報を返す ・WinSCPから画像をダウンロードする
などの 「送信(アウト)」に分かれます。
Amazon EC2では「受信(イン)」は無料。「送信(アウト)」は有料となっています。金額は、月のデータ量によって変わりますが、10TB まで、1GBあたり $0.201/月 ≒ \16/月 です。
Webページの容量 → 30KB/1ページ 月間PV → 100,000PV/月
とすると、サーバーが送信(アウト)するデータ送信量は「3,000,000KB ≒ 3GB」「$0.201/GB * 3GB = $0.603 ≒ \48」 WinSCPやsshでファイルダウンロードするのも、せいぜい月3GBぐらいでしょうから、\48
データ転送量は合計で月額\96となります。 ※S3にスナップショット(バックアップデータの取得)などを考慮すると、データの保持で別途金額が発生します。
3.Amazon EBS ボリューム
EBSボリューム(HDDの容量は) 1GBあたり $0.12/月 となっているので、50GBでは $6/月 ≒ \480/月
I/Oの処理にも料金がかかりますが、100万リクエストあたり $0.12 なので、1000万リクエストでも $1.2 です。 適当に $1 ≒ \80 としておきましょう。
Amazon EBS ボリュームは合計で月額\560となります。
4.Elastic IP(固定IPアドレス)
Amazonでは、インスタンスを立ち上げただけだと、固定のIPアドレスを持っていません。インスタンスを再起動する度に毎回変わるプライベートIPアドレスはありますが、再起動の度に変わってしまうのでは、ドメイン(asobicocoro.com)と紐付けることができません。
固定のIPアドレスを発行するのが、Elastic IPとなります。
Elastic IPは、発行してインスタンスに紐付けを行なっていない状態(放置状態)では、料金が発生しますが、きちんとインスタンスに紐付けておけば料金は発生しません。
今回は \0 となります。
以上、下記の条件で全ての金額を合計すると、
- リージョン → アジアパシフィック(東京)
- インスタンス・タイプ → m1.micro(最小スペック)
- OSの種類 → Amazon Linux
- Webページの容量 → 30KB/1ページ
- 月間PV → 100,000PV/月
- EBS ボリューム → 50GB
月あたりのサーバ費は
- インスタンス使用量 → \1,555
- データ転送量 → \96
- EBS ボリューム → \560
- Elastic IP → \0
合計 \2211 となります。
↓料金の詳細を知りたい方はこちら http://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/
【参考にしたサイト】